Contentsデータを読み解く　事業成長のためのM&Aの活用

経営者の高齢化および承継問題の深刻化により、中小企業オーナーにとってM&Aは、承継問題の解決策の一つとして身近なものとなりつつある。

中小企業のM&A市場は活況であるが、その背景には、売り手における承継問題に加えて、買い手における事業成長のための手段としてのM&A活用が増加している点が挙げられる。

「中小企業白書2024」に掲載されている帝国データバンクの調査によると、中小企業の経営方針と投資意欲の変化について、「新たな需要の獲得のための行動をするべき」「付加価値を高めるための行動をするべき」と回答した企業は2020年時点では63.2％であったのに対し、2023年時点では88.4％となっており、投資に前向きな企業が増加している。

経営方針別のM&A実施状況について、M&Aを「実施した」と回答した割合は、「新たな需要の獲得のための行動をするべき」「付加価値を高めるための行動をするべき」と回答した企業が「損失を避けるために静観するべき」と回答した企業の２倍以上となっており、投資意欲の増大に伴い買い手としてM&Aに積極的な企業が増加傾向にあることがわかる。

※この記事は東商新聞2024年9月20日号に掲載されたものです。
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