Contents【経営者向け】付加価値向上のためのマネジメントを学ぶ 最終回 新規案件をプロジェクトマネジメントで進める

サムネ画像(経営者)

1回目2回目は「正解がない仕事」で価値実現するための手法であるプロジェクトマネジメントの必要性と考え方をご紹介しました。

最終回の今回は、具体的な手法をご紹介します。仮に新規案件を受注したとして、最終的にクライアントの期待を超えるような成果を出すまでの流れを題材に、順を追って流れを想像してみてください。

 

「立上げ」にエンジンをかける

あるクライアントから「期限までに成果を納品してほしい」という依頼がありました。クライアントからの依頼はあったものの、具体的な要望は決まっておらず、これからあちらの社内でも検討、調整する必要があるとのことです。

この案件をプロジェクトとして立上げることにしましたが、クライアント側の状況もよく分かっていないので、まずは担当できるメンバーを集めて、分かっている状況を箇条書きにし、「とりあえず誰かが何となく動くであろう」状態に…。

よくあるプロジェクト立上げの風景ですが、実は先々で炎上するプロジェクトでやりがちなのがこの打ち手です。

前回のコラムでもご紹介しましたが、プロジェクトの最大の特徴は不確実性であり、この不確実性は初期段階が最も高くなります。プロジェクトは「なんとなく始めて後からエンジンをかける」のではなく、「最初にエンジンを思い切りかけて不確実性を下げ、可能性を膨らませ、推進力を生む」という意識が重要です。

国際的に標準とされているプロジェクトマネジメントの知識体系であるPMBOK(Project Management Body of Knowledge)では「立上げ、計画、実行、監視・コントロール、終結」の5つのプロセスが定義されていますが、実務で最も大事なのは間違いなく立上げと計画です。

不確実性は可能性と表裏一体なので、プロジェクトで最も可能性があるのも初期段階であるといえます。つまり実行や監視・コントロールに力を入れても、立上げと計画がうまくできていなければ、失敗を避けたり価値実現につながったりするプロジェクトにはなりません。

ビジネスの視点からも同じことが言えます。プロジェクトの立上げは売上や費用にも大きく影響しますし、自社のプロダクトやサービスレベルに直結します。経営責任をもつ立場の方と主担当の方がしっかりとコミュニケーションを取り業務に対する認識を合わせ、ゴールを組織として戦略的に設定することが企業の価値向上にもつながります。

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※この記事は、東商新聞2024年6月20日号に掲載された記事を基に解説しています。
 ▶東商新聞6月20日号はこちらからご覧いただけます

 

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