Contents付加価値向上のためのマネジメントを学ぶ 第2回「正解がない仕事を積極的に進めるべき理由」

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1回目は「正解がない仕事」が増えている背景とやり方を変える必要性についてご紹介しました。今回は、プロジェクトを具体的に進める上で重要になる考え方についてご紹介します。

 

不確実性を可能性に変える

プロジェクトが難しい最大の理由は、不確実性にあります。不確実性は、これまでにない価値を実現する可能性を秘めていますが危険な道を進むリスクも抱えています。

リスクを排除しながら可能性を活かすためには、意志を持って進め方を決め、進めながら振り返り軌道修正する必要があります。不確実性に対するプロジェクトマネジメントの対処は計画と実行というシンプルなものです。

計画は「何のために?」という目的に応じて策定されます。目的と計画を立てることで目指すべき到達地点と進むべき道筋を決め、迷子になるリスクを排除すると同時に本当にたどり着きたいのはどこなのかを明確にします。

実行ではリソース(資源・ヒト、時間、情報、カネ、モノ)を作業や会議、意思決定によって成果に置き換えます。プロジェクトは目的に合わせて計画したことを実行し、実行の結果や状況を管理して計画を軌道修正し、また行動に移すことで前に進みます。

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プロジェクトは初期段階の不確実性が最も高く、その裏返しとして可能性も最も高い状態にあります。そのため何となくスタートしてはリスクを排除しないまま可能性だけが徐々に小さくなっていきます。

「仕事の話が来たから何となくやれることからやり始めてみよう。配員や期限も曖昧だし分かっていないことも多い気がするがやりながら徐々に確認しよう。とりあえず関係者を集めてキックオフミーティングを開いてスタートした雰囲気にしよう。」プロジェクトの初期段階でよくある出来事ですが、実はこの時点で知らないうちに炎上に向け舵を切っています。

プロジェクトの炎上は突然起きるのではなく、プロセスのエラーの蓄積が表面化することで起きますが、この蓄積はエラーの連鎖によって起き、エラーの連鎖を断ち切るのは時間が経てば経つほど労力がかかります。「プロジェクトは先手必勝、最初に頑張って後で楽をする」この認識を持つと失敗率はかなり抑えることができます。

 

※この記事は、東商新聞2024年5月20日号に掲載された記事を基に解説しています。
 ▶東商新聞5月20日号はこちらからご覧いただけます

 

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