Contents「能動的サイバー防御法」の施行と企業実務 ―自社は関係ないで済ませないために
このコラムから学べる内容
2026年10月に施行される能動的サイバー防御法は、直接対象外の中小企業にも取引先からの機器情報照会や報告協力という実務負担を招き得ます。VPN機器やログ管理、委託契約の見直し、公的支援の活用まで、今確認すべき対応を整理します。
2026年10月1日、「重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律」(通称「サイバー対処能力強化法」)と、関連法規を改正する「重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」(整備法)が施行される(本稿では、これらをまとめて「能動的サイバー防御法」という)。なお、法文に規定される「電子計算機」とは、サーバやパソコン、ネットワーク機器といったコンピュータ全般を指す。
2025年5月23日に公布以来、段階的に施行されてきた「能動的サイバー防御法」であるが、2026年10月1日に施行されるのは、「官民連携」と「アクセス・無害化措置」に係る規定である。
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時期 |
施行される内容 |
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2025年7月1日 |
サイバーセキュリティ戦略本部の改組(内閣総理大臣を本部長とし全国務大臣で構成)、内閣サイバー官の新設、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)の国家サイバー統括室(NCO)への改組 |
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2026年4月1日 |
サイバー通信情報監理委員会の設置 |
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2026年10月1日 |
官民連携(届出・報告・協議会)、アクセス・無害化措置 |
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2027年11月まで |
通信情報の取得・利用に関する規定 |
「能動的サイバー防御法」の施行により、「特別社会基盤事業者」に対して、特定重要機器の届出とインシデント(サイバー攻撃を受けた、または受けた疑いのある事象のこと)報告が義務づけられることになる。
ここでいう「特別社会基盤事業者」とは、基幹インフラ事業者であるとして指定された、電気・ガス・鉄道・航空・電気通信・金融・クレジットカードなど15分野の事業者が対象となる。
事業所管省庁が個別に指定した数は、2026年7月時点で258である。
指定を受けていない企業は、本法に基づく届出義務・報告義務を負わない。しかし、本法施行後は、上記の指定を受けていない企業も取引関係を通じて影響を受けることになる。
本稿では、10月1日に施行される内容を簡潔に整理した上で、本法の直接の適用対象ではない一般企業(中小企業など)に及ぼす影響と、今から着手すべき対応策を解説する。
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