Contents高市首相の経済政策の影響

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日経平均株価の終値が5万円を超えた様子10月27日、日経平均株価は5万512円32銭で終了しました。“サナエノミクス”と呼ばれる高市首相の経済政策で、多くの投資家はわが国の景気回復が加速するとの期待を高めたようです。政権発足直後の世論調査でも、高市政権の支持率は高水準でした。高市首相が物価対策などを実行し、わたしたちの暮らしは改善するとの期待の高さが窺われました。所信表明演説で高市首相は、目先、物価対策に強い姿勢で臨む意思を表明しました。ガソリン価格の引き下げなどは、短期的に生活負担感を低下させる可能性があります。

ただ、最も重要なポイントは、高市氏の経済政策で、私たちの賃金が食品などの価格上昇を持続的に上回ることができるか否かです。それができると、わが国の個人消費にも相応の勢いが出ることが期待できるでしょう。また、高市首相は“危機管理投資”を実行し、中長期の視点で実質GDP(国内総生産)成長率を引き上げる方針です。

所信表明演説で首相は、どうやって経済の実力を引き上げるか。成長戦略の具体的な中身やそれに必要な財源を明示しませんでした。期待先行で日経平均株価は5万円の大台を突破しましたが、サナエノミクスで本当にわたしたちの生活に余裕ができるか、冷静に考える必要がありそうです。

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真壁 昭夫
【プロフィール】
真壁 昭夫

1953年神奈川県生まれ。76年、一橋大学商学部卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。83年7月ロンドン大学経営学部大学院卒業。メリルリンチ社ニューヨーク本社出向などの後、市場営業部、資金証券部を経て、第一勧銀総合研究所金融市場調査部長。現在、多摩大学特別招聘教授。『はじめての金融工学』(講談社現代新書)など著書多数。

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