Contentsわが国機械受注の現状と今後の展開予想

内閣府が発表した2025年1~3月期の“機械受注統計”によると、多くの経済の専門家が注目する“船舶・電力を除く民需”は前期比で3.9%増加しました。金額では2兆7,632億円でした。民需は民間の需要の意味です。船舶・電力を除く民需の機械受注は、設備投資の先行指標とされています。
近年、わが国の設備投資は緩やかに持ち直しました。複数の要因が考えられますが、人手不足が深刻化する環境下、事業運営の効率性、持続性を高めるために設備投資を積み増す、あるいは維持する企業は多いようです。
ただ、今後の設備投資に慎重な企業は増えつつあるようです。複数の要因が思い当たります。特に、トランプ政権の関税政策の影響から自動車などの輸出が減少し、設備投資が下振れるリスクは高まっていると考えられます。
中国経済がかなり厳しい状況にあることも、わが国企業が設備投資の実行に慎重になる要因となる可能性はあります。個人消費に勢いがない中で設備投資が伸び悩むようだと、日本経済の成長率低下の懸念は高まるでしょう。
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【プロフィール】
真壁 昭夫
1953年神奈川県生まれ。76年、一橋大学商学部卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。83年7月ロンドン大学経営学部大学院卒業。メリルリンチ社ニューヨーク本社出向などの後、市場営業部、資金証券部を経て、第一勧銀総合研究所金融市場調査部長。現在、多摩大学特別招聘教授。『はじめての金融工学』(講談社現代新書)など著書多数。
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