Contentsマーケ視点の展示会×有効活用術 ~成約する運営・フォローの考え方~
声かけをやめれば名刺の「密度」が高まる
展示会出展に慣れてきた企業は、より多くの名刺を集めることを目標にしてしまいがちです。そのため、来場者に声をかけたり、人気のノベルティグッズを配ったり、華やかな衣装のコンパニオンさんを発注したりします。
しかし、近くを通る来場者にもれなく声をかけて集めた名刺の、リストとしての「精度」はいかがでしょうか。
来場者の属性が絞り込まれている専門展ならまだよいのですが、総合展などで会場を行き来しているのは、ニッチな分野で勝負をしている中小企業にとって、ほとんどが無関係な業種・分野の人か、競合か、他の出展者です。
集めた大量の名刺をリスト化するのにも時間とコストがかかります。そして、そのリストを元に営業活動をはじめると、あまりの手応えの薄さに愕然とすることになるのです。
全国に支社・支店があり、大勢の営業員がいる大手企業ならよいでしょう。大手は一般的な商材を扱っていますし、薄くても大量のリストならそこに含まれる見込み客の絶対数は多いのですから。
しかし、数人のスタッフで商談を追いかける中小企業にとってはどうでしょうか。「大量の薄いリスト」よりも、「少量の濃いリスト」のほうがはるかに効率的です。
前号までに述べてきた自社のウリが伝わる掲示ツールは、まさにそのためにあります。声かけをしなくても、メッセージを目に留めた来場者が足を止め、ブースを訪れてくれるのです。
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